『三菱ウェルファーマ(旧ミドリ十字)の血液製剤フィブリノゲンなどの投与で感染が拡大したとされる薬害肝炎問題で、内閣府情報公開審査会は二十日、厚生労働省が黒塗りにして開示していない同製剤の納入先医療機関名を公表すべきだとの答申を出した。 答申は、C型肝炎ウイルスは感染しても自覚症状が少なく、持続感染は肝がんの危険因子になると指摘。「感染の可能性がある人にとって検査の早期実施が重要で、医療機関名公表の必要性は大きい」とした。これを受け、坂口力厚労相は「答申に従ってやりたい」と述べた。
 血友病以外の治療で患者が非加熱血液製剤を投与されエイズウイルス(HIV)に感染した「第四ルート」問題で一九九六年、厚労省が全納入先を公表して注意を呼び掛けたのと同様に、大規模な情報提供につながる可能性が出てきた。
 開示すべきだとされたのは三菱ウェルファーマ側が厚労省に提出した副作用報告や内部文書などに記載された医療機関名や病院長の名前など。 衆院議員だった家西悟氏が二〇〇二年十二月「納入先を公表して、患者に検査と早期治療を呼び掛けるべきだ」として厚労省に情報公開を請求。これに対し厚労省が「内容が不確実であり、医療機関の利益を害する」などとして黒塗りにしたため昨年四月、家西氏が異議申し立てをした。
 家西さん側は「厚労省は三菱ウェルファーマに全納入先リストを報告するよう命令し、国民に早急に公表すべきだ」としている。』

公表すると病院に当時の患者が殺到するかもしれない.それで,みつかった肝炎の患者さんの治療は健康保険でやるのか,それとも三菱ウェルファーマが持つのか,それとも政府が出すのか?
三菱ウェルファーマはラジカットが売れているから出せるかもしれない.だが,厚生労働省の責任はどうなるのだろうか?いままで公表しなかったために治療開始が遅れた患者さんはいないのだろうか?

政府もバブル崩壊のつけで銀行が潰れそうになった時はすぐに国民の負担で銀行を救済していたが,国民の健康被害に対しては対応が随分と遅いのではないだろうか.リストの公表は当然行われるのだろうが,被害を受けた患者さんたちの救済や責任の追及がどのように行われていくのかについては注意していく必要があると思う.

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