『バンコクで開催中の国際エイズ会議で、ブッシュ米政権のエイズ政策に対し、他国の政府や市民活動家から「途上国軽視」「保守的すぎる」との批判が噴出している。批判の先鋒(せんぽう)の1人はフランスのシラク大統領。大統領は会議に寄せた書簡で、米国が途上国との間で進めている自由貿易協定(FTA)交渉で、自国の製薬会社保護のために相手国に安価なエイズ薬製造の権利を放棄するよう求めていると批判し、「(途上国に対する)脅迫に等しい」と述べた。14日に米政府代表が会議で演説した際には、ブッシュ政権のエイズへの取り組みが不十分だと主張する活動家約50人が、演壇の下で「彼はうそつきだ」と書かれたプラカードを聴衆に向け掲げ続けた。中絶に反対し、エイズ予防で「コンドーム」より「禁欲」を重視する傾向が強いとみなされている米現政権の「保守的」姿勢も批判の的になっている。会議では「愛情ある結婚生活はコンドームより重要」と米支援の論陣を張ったウガンダのムゼベニ大統領に対し、参加者からは「まったく科学的でない」との反論が続出した。会議は16日に6日間の日程を終え閉幕する予定。』

『国連児童基金(ユニセフ)などは13日、エイズにより親を失った子どもが過去2年間で350万人増え、2003年末までに1500万人に上ったとする「世界の孤児の現状に関する報告書」をバンコクで開催中の第15回国際エイズ会議で発表した。報告書によると、03年末時点の世界の孤児の総数は、1990年より500万人多い約1億4300万人。全世界の子どものうち孤児が占める割合は8・4%で、最も高い国はアフリカのボツワナで20%だった。エイズに起因する孤児も特にアフリカで急増しており、90年の55万人から2003年には1230万人となり同地域の全孤児の28・3%を占めた。アフリカのエイズによる孤児は10年には1840万人に達すると見込まれ、同地域のすべての孤児の約36・8%を占めると予想されるという。またエイズ孤児の増加により、10年にはボツワナのほかレソト、スワジランド、ジンバブエで子どものうち孤児が占める割合が20%を上回ると見込まれている。』

『--イラク戦争:死亡米兵の45%は貧しい小さな町の若者--
イラク戦争の開始(昨年3月)から今月15日までに死亡した米兵の約45%が、人口4万人以下の小さな町の出身者であることが、米メディアや毎日新聞の調査で分かった。これらの町の総人口が米国全体に占める割合は27%に過ぎず、大都市から離れて経済的に恵まれない小さな町ほど戦争のしわ寄せを受ける実態が明らかになった。』

ブッシュ大統領のはじめたイラク戦争は米国市民の犠牲も増やしただけだった.それも低所得者層に負担を強いる結果となったようだ.自国でさえこんな状態なのだから,大儀のないこの戦争で犠牲になった他国の一般人の補償をする気など大統領にはあるわけもないだろう.

世界の平和と安定を声高にかかげる米国がAIDSや環境問題になると本音をさらけ出して自国の企業の利益ばかりを主張する.戦争を起こして利益を上げたのは武器商人だけだろう.要するにブッシュ大統領は経済的に強いものの味方というだけである.日本のコイズミとかいう首相も米国遊学でそんなもののまねをすることだけをおぼえて来たのであろうか.

米国に行って臓器移植を受けるというと寄付金がたくさん集まるのはすばらしいが,アフリカにAIDSの治療の寄付をといってもあまり集まらないらしい.なんでも米国というとありがたがるのが日本人が敗戦で失ったもののせいだとすると米国がイラクを第2の日本のようにしようともくろんだ理由もわかる気がする.

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