本気で救急医療をやるつもりがあるのでしょうか?
2004年9月7日『小児科医の不足で、子供の救急医療体制の維持が困難になっている現状を改善するため、厚生労働省は7日までに、結婚や出産、定年で退職するなど医療現場を離れた医師を再教育し、小児救急の拠点となる医療機関へ派遣する体制を整備することを決めた。2005年度予算の概算要求に3億9000万円を計上し、小児救急の充実を図る。子供の医療をめぐっては、少子化に伴う不採算性や労働条件の悪化から医学生が小児科を敬遠する傾向が強まる一方、親の側でも共働きが増え夜間や休日に診察を求めるケースが増加。小児救急の現場では、夜間の患者たらい回しや当直医の過労が問題化している。出産や定年で一度職場を離れた医師の中には復帰に意欲がある人も多いが、最新の医療技術への不安からニの足を踏む傾向がある。このため、再就職を希望する医師を都道府県ごとに登録、「こども病院」などで最新の医療技術を学んだ後、小児救急の拠点となる病院に派遣する仕組みをつくる。都道府県がこの新制度を導入したり、地域の大学病院などが小児科医を拠点病院に派遣する代わりに新たに医師を雇ったりした場合、厚労省が半額を補助する。厚労省はこれまで、全国を406地区に分け、各地区で小児科医が交代で夜間、休日の当直に当たる体制を目指してきたが、実施は4割程度。夜間対応のできる大規模病院は都市部に集中し、過疎地との地域間格差も目立っている。』
親の側でも共働きが増え夜間や休日に診察を求めるケースが増加していると記事にも書かれているが,問題は小児救急以前に夜間診療なのである.外来をやっているとよくあるのが「数週間前からの頭痛なのですが今日は仕事がはやく終わったのでいまから受診してもいいですか.」なんていう外来終了後の問い合わせ.「あの〜こっちももう仕事の時間が終わっているんですが.」といいたいところだが緊急性がありそうなのものは当然断れない.
小児救急なんていってもほとんどは救急なんかではないのだが,問題は親がそれを判断できないことであろう.親を教育するのと小児夜間外来をやるのとどっちがいいかという結論が医師を再教育するという結論だとしたら小児科医のストレスはさらに増大することになるだろう.つくづく小児科医にならなくて良かったと思う.
脳卒中の救急も同じようなもので急に頭が痛くなったといわれれば診ないわけにはいかないのである.問題は24時間体制で救急をやるには医者が足りないということだ.24時間で救急にあたる医療過疎地域の医師にメリットのある診療報酬体制をまずつくってもらわなければ救急医療はますます衰退していくことは確実であろう.
親の側でも共働きが増え夜間や休日に診察を求めるケースが増加していると記事にも書かれているが,問題は小児救急以前に夜間診療なのである.外来をやっているとよくあるのが「数週間前からの頭痛なのですが今日は仕事がはやく終わったのでいまから受診してもいいですか.」なんていう外来終了後の問い合わせ.「あの〜こっちももう仕事の時間が終わっているんですが.」といいたいところだが緊急性がありそうなのものは当然断れない.
小児救急なんていってもほとんどは救急なんかではないのだが,問題は親がそれを判断できないことであろう.親を教育するのと小児夜間外来をやるのとどっちがいいかという結論が医師を再教育するという結論だとしたら小児科医のストレスはさらに増大することになるだろう.つくづく小児科医にならなくて良かったと思う.
脳卒中の救急も同じようなもので急に頭が痛くなったといわれれば診ないわけにはいかないのである.問題は24時間体制で救急をやるには医者が足りないということだ.24時間で救急にあたる医療過疎地域の医師にメリットのある診療報酬体制をまずつくってもらわなければ救急医療はますます衰退していくことは確実であろう.
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