日本国民の責任は

2004年10月8日
イラクの大量破壊兵器の有無の調査の最終報告が米国で出たようだ.ブッシュ大統領の対イラクの開戦理由は事実上根拠を失ったことになる.これでは米国もイラク国民から見ればテロリストと同じであろう.あまりに拙速だった開戦に現在の米国政府の幼稚な思考回路が見えてきてこれが世界の盟主と自負する米国の真の姿だと思うと人類の未来について悲観的になってしまう.

省みるに米国に盲従したわが国の小泉さんはその発言の責任からの言い逃れに苦心するのだろうが,先日の国連での演説で各国首脳陣が次々と退席していたところを見るとその発言にはすでに首相としての重みがないということなのだろう.

だが,政府のやったことだから日本国民は関係ないなんていってもイスラム世界からは相手にされない.彼らは平和憲法を無視して米国に追従したツケをいずれ日本国民にも求めるだろう.目には目を歯には歯をというのが彼らの流儀なのだから.

国連では日本は安全保障理事会の常任理事国になろうと働きかけているが,中国の反対がなくとも米国盲従するのであればメンツをかける意味もないことである.なぜなら米国と英国だけで世界の安全保障は覆ることが今回の対イラク開戦で明らかになったからである.

医師という立場で考えてみても戦争で被害にあった人を救済するより極力戦争を避けることのほうがはるかに効果的な人助けになるのは明らかだ.広島や長崎で米国にあれほどひどい目に遭わされたのに今度はイラクの国民をひどい目に遭わすほうに回るとはアジアの盟主を自負した日本も落ちたものである.

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