病院にいる時間ー私の場合
2006年6月30日 医療の問題 コメント (1)
『 -- 医師の超過勤務、「是正に5.6万人必要」 厚労省推計 --
医師の不足や偏在の解消に向けて、厚生労働省は28日、「医師の需給に関する検討会」(座長=矢崎義雄・国立病院機構理事長)に報告書案を示した。病院などに勤務する医師の超過勤務を是正するには、最大で約5万6000人の医師が必要になると推計。ゆとりを持って働ける環境作りの必要性などを提言した。今後、専門家の議論を踏まえ、8月までに最終報告をまとめる。
同省の04年調査によると、病院や診療所で働く医師の数は約26万8000人。医師の全体数は毎年約4000人ずつ増えているが、医療現場での医師不足は深刻化しており、同省研究班の05年調査でも勤務医の勤務時間は週平均63.3時間に達する。
報告書案では、すべての勤務医の勤務時間を仮に週48時間まで減らすためには、どれだけの医師数が必要かを推計。病院にいる時間を「勤務時間」とみた場合、必要となる医師数は約32万4000人で、04年調査時と比べ約5万6000人不足。勤務時間を診療や会議などの時間に限定したとしても、約27万7000人の医師が必要となり、約9000人足りないとした。
その上で、地域や特定の診療科での医師不足を解消するためには、地域の医療ニーズを把握し医師を配置するシステム作りや、産婦人科医などを地域の拠点病院に集めて医師一人ひとりの負担を軽くする「集約化」などの必要性を指摘した。
ただ、将来推計では、病院や診療所で働く医師数は、2015年に約28万5000人、25年に約31万人、35年に約32万1000人と順調に増加すると推定され、同省は「全体では必要な医師数は供給される」と結論づけた。』
2035年になればゆとりを持って働ける環境になるんですね.あと28年ですか.団塊の世代もそのころには大分減っているのでしょうか.私もそれまでには引退して毎日昼間から散歩でもしていたいものです.
でも,この推計で勤務医の勤務時間を仮に週48時間としているのは何故なんでしょうか.厚生労働省のHPでは現在、1週間の法定労働時間は、事業場の規模と業種に応じて左上の表のようになっているはずじゃないのでしょうか.他の業種は週40時間なのに,なぜ勤務医は週48時間労働になるんでしょうか.24時間救急指定病院以外では週休2日の40時間労働でいいと思うのです.24時間救急指定病院だって8時間ずつの3交代制にするべきじゃないでしょうか.そもそもの仮定がこれでは同省の医療の安全確保と医師の不足や偏在の解消案など怪しい物だと思うのは私だけでしょうか.
ところで私の場合を考えてみると病院にいる時間は会議などの時間を除くと78時間くらいで平日の昼休み1時間を除いても73時間です.同省研究班の05年調査の勤務医の勤務時間が週平均63.3時間だというのだから10時間ほど超えています.これでも専門医になる前に比べたら少なくなったと思うのですが,それでも同期の他業種のサラリーマンに比べたら確実に多いのではないでしょうか.
「医師は知性と忍耐力にすぐれた人間がなる神聖な職業である」などと言ったらきっと世間の人は笑うでしょう.それなのに他の労働者と同じく労働条件の改善を要求してはいけないのでしょうか.
医師の不足や偏在の解消に向けて、厚生労働省は28日、「医師の需給に関する検討会」(座長=矢崎義雄・国立病院機構理事長)に報告書案を示した。病院などに勤務する医師の超過勤務を是正するには、最大で約5万6000人の医師が必要になると推計。ゆとりを持って働ける環境作りの必要性などを提言した。今後、専門家の議論を踏まえ、8月までに最終報告をまとめる。
同省の04年調査によると、病院や診療所で働く医師の数は約26万8000人。医師の全体数は毎年約4000人ずつ増えているが、医療現場での医師不足は深刻化しており、同省研究班の05年調査でも勤務医の勤務時間は週平均63.3時間に達する。
報告書案では、すべての勤務医の勤務時間を仮に週48時間まで減らすためには、どれだけの医師数が必要かを推計。病院にいる時間を「勤務時間」とみた場合、必要となる医師数は約32万4000人で、04年調査時と比べ約5万6000人不足。勤務時間を診療や会議などの時間に限定したとしても、約27万7000人の医師が必要となり、約9000人足りないとした。
その上で、地域や特定の診療科での医師不足を解消するためには、地域の医療ニーズを把握し医師を配置するシステム作りや、産婦人科医などを地域の拠点病院に集めて医師一人ひとりの負担を軽くする「集約化」などの必要性を指摘した。
ただ、将来推計では、病院や診療所で働く医師数は、2015年に約28万5000人、25年に約31万人、35年に約32万1000人と順調に増加すると推定され、同省は「全体では必要な医師数は供給される」と結論づけた。』
2035年になればゆとりを持って働ける環境になるんですね.あと28年ですか.団塊の世代もそのころには大分減っているのでしょうか.私もそれまでには引退して毎日昼間から散歩でもしていたいものです.
でも,この推計で勤務医の勤務時間を仮に週48時間としているのは何故なんでしょうか.厚生労働省のHPでは現在、1週間の法定労働時間は、事業場の規模と業種に応じて左上の表のようになっているはずじゃないのでしょうか.他の業種は週40時間なのに,なぜ勤務医は週48時間労働になるんでしょうか.24時間救急指定病院以外では週休2日の40時間労働でいいと思うのです.24時間救急指定病院だって8時間ずつの3交代制にするべきじゃないでしょうか.そもそもの仮定がこれでは同省の医療の安全確保と医師の不足や偏在の解消案など怪しい物だと思うのは私だけでしょうか.
ところで私の場合を考えてみると病院にいる時間は会議などの時間を除くと78時間くらいで平日の昼休み1時間を除いても73時間です.同省研究班の05年調査の勤務医の勤務時間が週平均63.3時間だというのだから10時間ほど超えています.これでも専門医になる前に比べたら少なくなったと思うのですが,それでも同期の他業種のサラリーマンに比べたら確実に多いのではないでしょうか.
「医師は知性と忍耐力にすぐれた人間がなる神聖な職業である」などと言ったらきっと世間の人は笑うでしょう.それなのに他の労働者と同じく労働条件の改善を要求してはいけないのでしょうか.
コメント
循環器内科医のDr. Iと申します。
ネットサーフィンしていたらたどり着いてしまいました。
残業時間の前提がおかしいだろうという事はわかっていましたが。
週48時間が他の業種と違うって事は、初めて気づきました。
また来ますので、よろしくお願いします。