『 -- 直前まで気づかず、改造の影響調査へ 潜水艦衝突 --

 海上自衛隊の練習潜水艦「あさしお」(広島県呉基地所属)とパナマ船籍タンカーとの衝突事故で、海自は21日午後、海上幕僚監部監察官を長とする計6人の調査チームを現地に派遣し、事故原因の本格究明に乗り出した。あさしおが、なぜタンカー接近に直前まで気づかなかったのか、が調査の焦点だ。

 「一歩間違えると大惨事だった」。吉川栄治海上幕僚長は21日午後の定例記者会見で神妙な面持ちで切り出した。

 潜水艦が浮上する際は、ソナーで周辺海域を航行中の船舶のスクリュー音を十分確認して潜望鏡深度(十数メートル)まで浮上し、潜望鏡で海面を確認する。今回は、浮上を始める前に船のスクリュー音を確認し、この「音」が通り過ぎるのを待って浮上を始めたが、海面に近づいたときに別のスクリュー音を探知。再度潜航しようとして艦後部のかじがタンカーに接触した。

 吉川海幕長は「潜水艦が接触した船舶の航行音を接触直前までなぜ認識できなかったのか。徹底的に調べたい」と述べ、装備上のトラブルか、人為的なミスなのかの特定は避けた。

 あさしおは全長が86.3メートルで、練習潜水艦を含めて海自が保有する全18隻の潜水艦の中で最も長い。97年に就役した時には77.8メートルだったが、その後、水中航行時間を延ばすための「スターリング機関」と呼ばれる装置を搭載した結果、全長が8.5メートル長くなった。この装置を搭載しているのはあさしおだけだ。

 船体の改造や伸びた船体がソナーなどに影響を与えた可能性について吉川海幕長は「これまでは聞いていないが、その面も含めて調査したい」と述べた。』

 このニュースを見て「えひめ丸事件」を思い出しました.どんな事故でも事故が起きる時というのは,色々な偶然が重なるものだろうけれど,乗り物であればそれを造った人たちと操縦していた人たちが必ずいるわけで,どちらかにミスがなければ起きないと普通は考えるのではないだろうか.もっとも,ミスがあったからと言って責任を問えるかどうかは別の問題だろうが.

ところで最近は防衛庁関係の不祥事が続いているようだけれども,こんな騒ぎを起こしてるようじゃ省に格上げするのは10年早いと言われるんじゃないだろうか.

http://ja.wikipedia.org/wiki/えひめ丸事件
http://ja.wikipedia.org/wiki/グリーンヴィル_%28潜水艦%29

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