大人は何やってるんだ!
『「臭い、出て行け」虐待情報届かず 大阪・女児死亡
  
 大阪市西淀川区の市立佃西小学校4年、松本聖香(せいか)さん(9)が母親やその内縁の夫らに遺棄されたとされる事件で、今月3日、男性2人が子どもが虐待を受けているような声を聞き、西淀川署防犯協会の防犯支部長(67)に伝えていたことがわかった。支部長は「署に伝えた」と話すが、同署は「聖香さんに関する虐待の相談は一切なかった」としており、情報は生かされなかった。

 大阪府内の測量事務所に勤める2人の証言によると、聖香さんのマンションに隣接する空き地の測量をしていた3日午後2〜3時ごろ、激しい物音を聞いたという。

 「おまえの面倒なんかみたくないんや。嫌いなんや」「臭い。汚いから上がってくるな」「出て行け」。男の怒声が響く合間に「バシッ、バシッ」と平手打ちのような音がした。子どもが泣きながら「はい」「すみません」と力無く答えていた。物音は断続的に20分ほど続いたといい、2人は「こども110ばん 子どもたちを守る家」の旗が立つ支部長宅を訪ね、様子を伝えたという。

 支部長の男性は24日、朝日新聞の取材に応じ、大阪府警西淀川署に報告したと明かしたが、その日時や相手は明言しなかった。一方で、昨年11月末と今年3月末、複数の近所の人から「せっかんしているのではないか。警察に話してほしい」などと求められ、その都度、同署幹部に直接面会するなどして伝えたという。署側は「また調べる」などと答えた、としている。

 西淀川署は「3日の情報は署に届いていなかったのではないか。あったら記録に残るはずだが、そうした記録はない」。それ以前の虐待情報も「そういう話を聞いたという事実はない」と否定する。

 聖香さんが通っていた市立佃西小でも、今年1月16日、養護教諭が左目の下にあざがあるのに気付いた。

「新しいお父さんにたたかれた」「宿題を終えるまでご飯を食べさせてもらえない」。聖香さんの訴えを聞いた担任の女性教諭が母親の美奈容疑者(34)に電話したが、「この子はあちこちに体をぶつける」などと説明された。その後、暴力を受けた兆候がなく、深刻にとらえなかったという。

 しかし3月11日、聖香さんの欠席が始まる。学校が大阪市教委に事態を報告したのは、府警に捜索願が出された翌日の4月8日。この間、学校側は家庭訪問を2回申し出て、拒否されたが、児童相談所には通告しなかった。

 踏み込んで家庭訪問をしなかった理由について、佃西小の堀一(ほり・いち)信幸校長は、「仕事で忙しい」などと言われた▽聖香さんが転校してきたばかりで保護者との人間関係ができていなかった▽母親は「風邪」とほぼ毎日、欠席を届けていた——などと釈明した。』

『大阪女児遺棄:1カ月でやせ細る 十分に食事与えられず?

 大阪市西淀川区の市立佃西小4年、松本聖香(せいか)さん(9)の遺体が見つかった事件で、遺体は聖香さんが3月11日から学校を長期欠席する前に比べ、ひどくやせ細っていたことが捜査関係者への取材で分かった。府警西淀川署捜査本部は、母親の美奈容疑者(34)や内縁の夫の小林康浩容疑者(38)が聖香さんに食事を十分に与えていなかった疑いがあるとみて調べている。

 聖香さんは、左ほおにあざを作って登校したり、何度もベランダに閉め出されるなど、美奈容疑者らの虐待行為が常態化していたことが分かっている。

 府警が公開捜査時に作ったチラシでは、聖香さんは身長130センチ、体重30キロ。文部科学省の統計による9歳女児の平均身長や体重と大差ない、平均的な体格だった。しかし、捜査関係者によると、23日に奈良市内の山中で見つかった遺体は一目で分かるほどやせていたという。

 同居していた小林容疑者の長男(6)は「(聖香さんが)よくベランダに出されていた」と話しており、捜査本部は、一連の虐待行為により、聖香さんは死亡推定時期の6日の直前には相当衰弱していたとみている。

 一方、捜査本部は26日、美奈、小林両容疑者の知人、杉本充弘容疑者(41)を立ち会わせ、奈良市柳生下町の遺棄現場周辺で実況見分した。杉本容疑者は「小林容疑者に頼まれて手伝った」と供述し、遺体をくるんだ毛布やスコップは「途中で捨てた」と話しているという。』

『内縁の夫が虐待を主導 大阪女児遺棄

 大阪市西淀川区の市立佃西小4年、松本聖香さん(9)の遺体が山中に遺棄された事件は、母親の松本美奈(34)ら3容疑者が死体遺棄容疑で逮捕されてから29日で1週間。西淀川署捜査本部の調べなどから、内縁の夫の小林康浩容疑者(38)が聖香さんへの虐待を主導していた実態が明らかになってきた。松本容疑者も虐待を容認する一方、悩んでいた可能性を示す事実もわかった。

 捜査関係者によると、聖香さんへの虐待について、小林容疑者が「しつけのためにやった」と供述。小林容疑者の長男(6)も「お父さんがたたいたりベランダに出したりした」と小林容疑者主導を裏付ける証言をしているという。
 また、今年1月まで同居していた聖香さんの双子の妹(9)は同小の教諭に「今のお父さん(小林容疑者)にたたかれる。ご飯を食べさせてもらえない。お母さんは黙っている」と説明していた。

 しかし、松本容疑者の携帯電話の通話記録から、聖香さんを遺棄する3日前の4月3日午後、大阪市中央児童相談所に約5分間電話していたことが判明した。相談所に記録はなく、職員も覚えていないことから内容は確認できないが、聖香さんへの虐待について何らかの相談をした可能性もあるとみられる。』

 ここ数日,酒癖の悪いSM○Pの草●くんの話で盛り上がっているようだが,私が注目していたのはこの事件.

 誰が悪いって親でもないのにしつけと称して体罰を加え続けた内縁の夫の小林康浩容疑者が一番悪いに決まっているが,元はと言えば保護者である母親に問題があったに違いない.しかし,こんな親の元に生まれたとは言え子供にはなんの罪もないのも明らかだ.

 類似の事件はいくらでもあって児童虐待で命を失う子供がなくならないのに,この子のまわりの大人たちは一体何をやっているのだろうか.虐待を疑わせる情報はきっといくらもあっただろうに,犯罪を未然に防ぐ事ができないのはどういう訳なのだろうか.

 警察も学校も『まさか死亡させるとは思わなかった』から真剣に取り組まなかったということなのだろうか.それとも『家庭内のことなのであまり関わり合いになりたくない』ということなのだろうか.他にも考えがあるのかもしれないが,結果的にこの子が死んでしまった以上,職務怠慢,無責任あるいは無関心と責められても仕方がないだろう.

 母親が大好きだったからひどい仕打ちにも耐えていただろうに,無惨にもベランダで短い一生を終えたこの子の気持ちを思うと怒りが込み上げてくる.子供を虐待するような人間に更生なんか期待してないが,そんな人間から子供を守るにはどうしたらいいのか世の中の大人達はもっと知恵を搾る必要があると思うのだがどうだろうか.


コメント

mm
2009年4月25日11:32

突然のコメントですいませんが、私も全く同感です。
もし報告を受けた人がきちんと動いていたら、聖香さんも死なずにすんだはず。ある意味、人災と言えるのではないでしょうか。
今回の事件は、子どもの年齢が小4と大きいので、もっとまわりが気にかけていたら、ぜったいに防げた事件だと思います。

nophoto
エンゼルハート
2009年4月25日20:00

このタイトルに目が止まったので、コメントしました。すみません。
聖香さんも、実のお父さんに引き取られていれば・・、又、内縁の夫と知人の男という図式が・・よくわかりません。3人で父兄参観って・・なに?って
この国の報道って・・ピントがずれていると思うのは私だけでしょうか・・・

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