『精神疾患、血液で判定 たんぱく質濃度指標に 大阪市大准教授らが確立
大阪市大大学院医学研究科の関山敦生・客員准教授(43)=心身医学、分子病態学=が兵庫医科大と共同で、うつ病や統合失調症などの精神疾患を判定できる血液中の分子を発見、血液検査に基づく判定法を確立した。問診や行動観察が主流だった精神科診療で、客観的な数値指標を診断に取り入れることができる。また疾患の判定だけではなくストレスの強度や回復程度もわかるという。関山准教授は27日午後、京都市の立命館大学で開かれる日本心理学会で発表する。
関山准教授によると、ストレスや感染などを受けて、生成・分泌されるたんぱく質「サイトカイン」の血中濃度データの差異を積み上げて分析。データをパターン化することで、心身の変調やうつ病、統合失調症などを判定できることが分かった。
精神疾患の約8割を占めるうつ病や統合失調症について3000人近くのデータから疾患の判定式を作成。別の400人の診断に用いた結果、うつ病の正診率は95%、統合失調症は96%に達した。
精神疾患の判定だけではなく、健常者に対するストレスの強度、疲労からの回復スピードも数値化した。80人の男女を対象に、計算作業で精神的ストレス、エアロバイクなどで身体的ストレスを加える実験を実施。いずれのストレスを受けたか100%判別することに成功し、ストレスの強度を数値で評価できる方法も見つけ出したという。
精神疾患とともに、サイトカインと関係の深い糖尿病、骨粗しょう症などについて、早期発見を含めて診断できるように研究を進めたいとしている。関山准教授は「心身の健康管理のためのツールに成りうるのではないか」と話している。』
この研究はストレスを定量化できるという点で画期的な手法だと思う.画像診断ではっきりした異常がないのに色々な症状がある精神科領域の患者さんには神経疾患との鑑別診断や病状説明で苦労するものだが,心身の変調やうつ病、統合失調症などを定量的に判定できれば自信を持って精神科へ紹介できるようになるだろう.また,外来で安定剤の類を何種類も投与されている患者さんについても,本当に精神疾患なのか安定剤中毒なのかを鑑別できるだろう.
最近,覚醒剤中毒の芸能人やアルコール依存で飲酒運転をしたらしい警察官がニュースになっているが,ある意味でこういった人たちも精神を病んでいるのだろうからこのサイトカインを測定する方法で判定してみたらいいのではないだろうか.悪いとわかっていることを敢えてやる人たちなのだから,きっと異常がみつかることだろう.ついでに,いつまでも煙草がやめられない人に禁煙外来で検査してあげるのもいいかもしれない.
もっとも,もし検査で異常がなかったら悪いとわかっている事を平気でやる人ということになり本人たちにとっては非常に都合が悪いかもしれないが...
大阪市大大学院医学研究科の関山敦生・客員准教授(43)=心身医学、分子病態学=が兵庫医科大と共同で、うつ病や統合失調症などの精神疾患を判定できる血液中の分子を発見、血液検査に基づく判定法を確立した。問診や行動観察が主流だった精神科診療で、客観的な数値指標を診断に取り入れることができる。また疾患の判定だけではなくストレスの強度や回復程度もわかるという。関山准教授は27日午後、京都市の立命館大学で開かれる日本心理学会で発表する。
関山准教授によると、ストレスや感染などを受けて、生成・分泌されるたんぱく質「サイトカイン」の血中濃度データの差異を積み上げて分析。データをパターン化することで、心身の変調やうつ病、統合失調症などを判定できることが分かった。
精神疾患の約8割を占めるうつ病や統合失調症について3000人近くのデータから疾患の判定式を作成。別の400人の診断に用いた結果、うつ病の正診率は95%、統合失調症は96%に達した。
精神疾患の判定だけではなく、健常者に対するストレスの強度、疲労からの回復スピードも数値化した。80人の男女を対象に、計算作業で精神的ストレス、エアロバイクなどで身体的ストレスを加える実験を実施。いずれのストレスを受けたか100%判別することに成功し、ストレスの強度を数値で評価できる方法も見つけ出したという。
精神疾患とともに、サイトカインと関係の深い糖尿病、骨粗しょう症などについて、早期発見を含めて診断できるように研究を進めたいとしている。関山准教授は「心身の健康管理のためのツールに成りうるのではないか」と話している。』
この研究はストレスを定量化できるという点で画期的な手法だと思う.画像診断ではっきりした異常がないのに色々な症状がある精神科領域の患者さんには神経疾患との鑑別診断や病状説明で苦労するものだが,心身の変調やうつ病、統合失調症などを定量的に判定できれば自信を持って精神科へ紹介できるようになるだろう.また,外来で安定剤の類を何種類も投与されている患者さんについても,本当に精神疾患なのか安定剤中毒なのかを鑑別できるだろう.
最近,覚醒剤中毒の芸能人やアルコール依存で飲酒運転をしたらしい警察官がニュースになっているが,ある意味でこういった人たちも精神を病んでいるのだろうからこのサイトカインを測定する方法で判定してみたらいいのではないだろうか.悪いとわかっていることを敢えてやる人たちなのだから,きっと異常がみつかることだろう.ついでに,いつまでも煙草がやめられない人に禁煙外来で検査してあげるのもいいかもしれない.
もっとも,もし検査で異常がなかったら悪いとわかっている事を平気でやる人ということになり本人たちにとっては非常に都合が悪いかもしれないが...
コメント
最近企業で増えているうつ病の予防にも繋がるように思います。