ライカRレンズの改造
2010年3月15日 趣味
手持ちのライカRレンズをフルサイズデジタル一眼レフで使うために購入したEOS 5D mark IIだが,その際に問題となるのは19mmと28mmの2本の広角レンズだった.
28mmF2.8(ROM)は撮影距離2m位までは普通に使えるがそれより無限遠側ではミラーがレンズ後端に引っかかり戻らなくなるし,19mmF2.8(ROM)に至っては距離に関係なくミラーがはね上がる時にレンズ後端に引っかかるので画像が半分くらいしか写らない.インターネット上にはEOS 5D mark II での情報は少ないが,ネット上にある5Dの旧モデルの場合とほぼ同じ問題のようである.
色々調べてみても,この問題を解決するにはミラーを削るかレンズ後端を削るしかないようである.レンズは高価なのでミラーを削るという意見もあるが,作業としてはレンズを削るほうが簡単そうなのと,レンズを削っても描写には影響がなさそうなのでレンズを削ることにした.貴重なRレンズよりEOSのミラーを削るほうが本当はいいのだろうが,たとえEOSを買い換えてもRレンズは手放さないつもりだから許されるだろう.
工具類は週末に行くスーパーの隣にあるHomacで全て調達した.ホビールーター R-1という乾電池式のハンドドリルとこれに合う2.35mmのダイアモンドビットのセット,そして12mm幅のマスキングテープ1本,それに削って剥き出しになった地金をつや消し黒に塗るためにアサヒペンのcolor paletteというマーカーペンを買って来た.手持ちの平型金工ヤスリも切削面を平坦にするのに使用した.
28mmレンズの方はレンズ後端上部を約半周にわたって1mmほど切削することによって無限遠まで問題なく使えるようになった.19mmの方はレンズ後端上部を中心に2/3周ほどレンズが固定されている部分がヘリコイドでせり上がってくる高さまで切削したが,今度はレンズが固定されている金属部分がミラーに干渉するらしく撮影距離2m位までしか普通に使えるようにはならなかった.
レンズが固定されている金属部分を削るのは結構たいへんだったが,レンズに傷をつけないようにしながら根気よく削り続け4時間ほどで無事に作業を終えた.手術に使うハイスピードドリルに比べれば低回転でトルクもないので時間はかかるが,金工ヤスリよりはずっと楽で安全に作業を進めることができたのが良かった.ただし,削りくずは非常に微細なのでヘリコイドの溝に入り込まないように注意が必要である.
レンズ2本で計6時間ほどの作業だったが,これで無事に無限遠までファインダーでピントを合わせて撮影できるようになった.今までこの2本のレンズはどちらかと言えばあまり使わなかったのであるが,せっかく苦労して改造したのだから今後は積極的にEOSで使ってみようと思っている.特に19mmの方は今まで使いこなせていなかったのでデジタルカメラで使うことでどんな写真になるのか楽しみだ.
この記事を読んで自分でやってみようと思う人もいるかもしれないが,改造しなくてもライブビューモードでなら問題なく使えるし,もし改造するにしても貴重なRレンズを壊さないようにくれぐれも注意して自己責任でやっていただきたい.
28mmF2.8(ROM)は撮影距離2m位までは普通に使えるがそれより無限遠側ではミラーがレンズ後端に引っかかり戻らなくなるし,19mmF2.8(ROM)に至っては距離に関係なくミラーがはね上がる時にレンズ後端に引っかかるので画像が半分くらいしか写らない.インターネット上にはEOS 5D mark II での情報は少ないが,ネット上にある5Dの旧モデルの場合とほぼ同じ問題のようである.
色々調べてみても,この問題を解決するにはミラーを削るかレンズ後端を削るしかないようである.レンズは高価なのでミラーを削るという意見もあるが,作業としてはレンズを削るほうが簡単そうなのと,レンズを削っても描写には影響がなさそうなのでレンズを削ることにした.貴重なRレンズよりEOSのミラーを削るほうが本当はいいのだろうが,たとえEOSを買い換えてもRレンズは手放さないつもりだから許されるだろう.
工具類は週末に行くスーパーの隣にあるHomacで全て調達した.ホビールーター R-1という乾電池式のハンドドリルとこれに合う2.35mmのダイアモンドビットのセット,そして12mm幅のマスキングテープ1本,それに削って剥き出しになった地金をつや消し黒に塗るためにアサヒペンのcolor paletteというマーカーペンを買って来た.手持ちの平型金工ヤスリも切削面を平坦にするのに使用した.
28mmレンズの方はレンズ後端上部を約半周にわたって1mmほど切削することによって無限遠まで問題なく使えるようになった.19mmの方はレンズ後端上部を中心に2/3周ほどレンズが固定されている部分がヘリコイドでせり上がってくる高さまで切削したが,今度はレンズが固定されている金属部分がミラーに干渉するらしく撮影距離2m位までしか普通に使えるようにはならなかった.
レンズが固定されている金属部分を削るのは結構たいへんだったが,レンズに傷をつけないようにしながら根気よく削り続け4時間ほどで無事に作業を終えた.手術に使うハイスピードドリルに比べれば低回転でトルクもないので時間はかかるが,金工ヤスリよりはずっと楽で安全に作業を進めることができたのが良かった.ただし,削りくずは非常に微細なのでヘリコイドの溝に入り込まないように注意が必要である.
レンズ2本で計6時間ほどの作業だったが,これで無事に無限遠までファインダーでピントを合わせて撮影できるようになった.今までこの2本のレンズはどちらかと言えばあまり使わなかったのであるが,せっかく苦労して改造したのだから今後は積極的にEOSで使ってみようと思っている.特に19mmの方は今まで使いこなせていなかったのでデジタルカメラで使うことでどんな写真になるのか楽しみだ.
この記事を読んで自分でやってみようと思う人もいるかもしれないが,改造しなくてもライブビューモードでなら問題なく使えるし,もし改造するにしても貴重なRレンズを壊さないようにくれぐれも注意して自己責任でやっていただきたい.
コメント