『鳥インフルエンザー宮崎で感染 「終わらせる」一転拡大 県内最大養鶏団地で発生
宮崎県新富(しんとみ)町で新たに鳥インフルエンザ発生が確認された23日、県内の養鶏農家に一斉にショックと不安が広がった。発生したのは県内最大の養鶏団地。41万羽もの殺処分が決まったことで、これらの養鶏農家が加盟する同町の児湯(こゆ)養鶏農協は強い緊張感に包まれた。「絶対これで終わらせる」。1例目の発生を受け、防疫の徹底を指示していた県も、神出鬼没のウイルスに振り回される格好となった。
河野俊嗣知事は23日午後2時から県庁で2回目の対策本部会議を開き、関係職員に「迅速な防疫に徹するしかない」と繰り返した。東国原英夫前知事の後を継ぎ、就任3日目。表情にはすでに疲労の色がにじんでいた。
新たに発生が確認された新富町の採卵鶏農場では、県が22日に抗体検査のための血液採取と目視による検査を済ませたばかりだった。ウイルスはその検査をすり抜けるかのように出現し、防疫強化を指導する県職員らも言葉を失った。
河野知事は「農家からすれば、昨年から何度も立ち入り検査をしているのになぜ、との思いがあるだろう。とにかく二重、三重のチェックをやっていくしかない」と述べた。
JR日向新富駅から北へ車で5分ほどの児湯養鶏農協。組合員らが頻繁に出入りし、ピリピリとした緊張感に包まれた。30代の男性は取材に「県との調整も続いていて申し訳ないが対応できない」と表情は険しかった。
事務所前にはパック詰めした卵の無人販売所があった。その横には、購入者の思いが記されたノートも。そこには、子どもとみられるたどたどしい文字で「おいしかったです。また作って下さい」と書かれていた。
発生農場の近くに住むピーマン農家の福山三義さん(61)はニュースで知って、近所で約6万羽の鶏を飼育する組合員の友人男性に電話した。「『なんでこんなことに。もう再建できない』と嘆いていた」と心配する。
福山さんは「(発生が確認された)養鶏団地は、最近できたばかり。『古い鶏舎では疾病対策が十分にできないから、設備の整った鶏舎を造る』と言っていた。よく頑張っていると思っていた。この周辺は口蹄疫(こうていえき)でもやられたので、まさにダブルパンチだ」と声を落とした。』
大切に育てている鶏を41万羽も殺処分しなければならない養鶏家の人たちの気持ちを考えると実に気の毒なことだが,感染の拡大を防ぐには他に方法がないのだから仕方がないのだろう.
このニュースを読んでいてふと気になったのは『養鶏団地』が最近できたばかりだというところだ.鳥インフルエンザが1例でも発生すればその施設の鶏はすべて殺処分になるというのになぜ『養鶏団地』なんて作ったのだろうか.
1ヶ所がやられても被害が他に及ばないようにするには分散させるほうがリスクは少ないのにそうしなかった理由は何なのだろうか.やはり輸送や人手の確保といった経済効率のためにあえてそうしなければならなかったのだろうか.
『養鶏団地』というシステムを作るときに,おそらく鳥インフルエンザの発生なんてことは想定外だったのかもしれない.だが,もしそうだとするともう一つ気になったのは,「この周辺は口蹄疫(こうていえき)でもやられたので、まさにダブルパンチだ」ということだ.
リスクマネージメントに関して言えば,「可能性のあることはすべていつか必ず起きる.」と私は思っているのだが,『養鶏団地』の人たちは,「口蹄疫があれば鳥インフルエンザもある.」とは考えなかったのだろうか.
宮崎県新富(しんとみ)町で新たに鳥インフルエンザ発生が確認された23日、県内の養鶏農家に一斉にショックと不安が広がった。発生したのは県内最大の養鶏団地。41万羽もの殺処分が決まったことで、これらの養鶏農家が加盟する同町の児湯(こゆ)養鶏農協は強い緊張感に包まれた。「絶対これで終わらせる」。1例目の発生を受け、防疫の徹底を指示していた県も、神出鬼没のウイルスに振り回される格好となった。
河野俊嗣知事は23日午後2時から県庁で2回目の対策本部会議を開き、関係職員に「迅速な防疫に徹するしかない」と繰り返した。東国原英夫前知事の後を継ぎ、就任3日目。表情にはすでに疲労の色がにじんでいた。
新たに発生が確認された新富町の採卵鶏農場では、県が22日に抗体検査のための血液採取と目視による検査を済ませたばかりだった。ウイルスはその検査をすり抜けるかのように出現し、防疫強化を指導する県職員らも言葉を失った。
河野知事は「農家からすれば、昨年から何度も立ち入り検査をしているのになぜ、との思いがあるだろう。とにかく二重、三重のチェックをやっていくしかない」と述べた。
JR日向新富駅から北へ車で5分ほどの児湯養鶏農協。組合員らが頻繁に出入りし、ピリピリとした緊張感に包まれた。30代の男性は取材に「県との調整も続いていて申し訳ないが対応できない」と表情は険しかった。
事務所前にはパック詰めした卵の無人販売所があった。その横には、購入者の思いが記されたノートも。そこには、子どもとみられるたどたどしい文字で「おいしかったです。また作って下さい」と書かれていた。
発生農場の近くに住むピーマン農家の福山三義さん(61)はニュースで知って、近所で約6万羽の鶏を飼育する組合員の友人男性に電話した。「『なんでこんなことに。もう再建できない』と嘆いていた」と心配する。
福山さんは「(発生が確認された)養鶏団地は、最近できたばかり。『古い鶏舎では疾病対策が十分にできないから、設備の整った鶏舎を造る』と言っていた。よく頑張っていると思っていた。この周辺は口蹄疫(こうていえき)でもやられたので、まさにダブルパンチだ」と声を落とした。』
大切に育てている鶏を41万羽も殺処分しなければならない養鶏家の人たちの気持ちを考えると実に気の毒なことだが,感染の拡大を防ぐには他に方法がないのだから仕方がないのだろう.
このニュースを読んでいてふと気になったのは『養鶏団地』が最近できたばかりだというところだ.鳥インフルエンザが1例でも発生すればその施設の鶏はすべて殺処分になるというのになぜ『養鶏団地』なんて作ったのだろうか.
1ヶ所がやられても被害が他に及ばないようにするには分散させるほうがリスクは少ないのにそうしなかった理由は何なのだろうか.やはり輸送や人手の確保といった経済効率のためにあえてそうしなければならなかったのだろうか.
『養鶏団地』というシステムを作るときに,おそらく鳥インフルエンザの発生なんてことは想定外だったのかもしれない.だが,もしそうだとするともう一つ気になったのは,「この周辺は口蹄疫(こうていえき)でもやられたので、まさにダブルパンチだ」ということだ.
リスクマネージメントに関して言えば,「可能性のあることはすべていつか必ず起きる.」と私は思っているのだが,『養鶏団地』の人たちは,「口蹄疫があれば鳥インフルエンザもある.」とは考えなかったのだろうか.
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