『慈恵医大論文、英医学誌も撤回 降圧剤研究で

 英医学誌ランセットは6日、降圧剤ディオバンを使って東京慈恵医大のチームが行った臨床研究の論文の撤回を決めたと発表した。論文は2007年4月に掲載されたが、今年7月、大学の調査で血圧データの操作が判明したことなどから「研究の信頼性を疑うのに十分だ」と判断した。

 また、この薬を販売する製薬会社ノバルティスファーマ(東京)の元社員が統計解析担当者として研究に参加した上、同社の所属を示さずに非常勤講師だった大阪市立大の所属として論文に登場した点も撤回の判断材料とした。

 論文は、ディオバンが他の薬に比べ脳卒中や狭心症などの発症を大きく減らせるとの結果を報告した。』

『降圧剤論文撤回でノバルティス社が謝罪- 引用プロモーションで

 製薬会社ノバルティスファーマの降圧剤「ディオバン」(一般名バルサルタン)をめぐる医師主導臨床研究のデータ操作問題で、ノバルティス社は6日、英医学誌ランセットが東京慈恵会医科大の論文を撤回したことを受け、この論文を引用してプロモーションを行ったことについて、「非常に重く受け止め、心よりお詫びします」とのコメントを発表した。

 同社は、「日本の医師主導臨床研究の信頼性を揺るがしかねない事態を生じさせたことを深く反省します」として、患者やその家族、医療従事者らに謝罪した。

 また、慈恵医科大も同日、「この事実を真摯に受け止め、透明性・公正性・中立性の高い臨床研究の実現、信頼の回復に努めます」とのコメントを出した。

 この論文をめぐっては、慈恵医科大の委員会が今年7月、「論文中の患者の血圧値データは、何者かによってデータが人為的に操作されていると考えられる」との調査結果を発表していた。』

 ディオバンの脳卒中や狭心症を予防するという話を信じて処方されていたのに,脳卒中や狭心症を発症した患者さんは,他の薬を服用していれば予防出来たかもしれないのだから,ノバルティス社に治療費と慰謝料の一部を負担してもらってもいいのではないのだろうか.

 慈恵医大の治験担当教室とノバルティス社は何らかの公的ペナルティを当然課せられるべきだろう.私としてはノバルティス社のMRには当分会うこともないだろう.こういうデータの捏造は人の命にかかわることなので厳しく罰するべきだと思うが,厚生労働省はどういう処分を下すのか,あるいは下さないのか注目する必要があるだろう.

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