推理

2016年1月20日 その他
『軽井沢バス事故、現場250メートル手前の映像公開

 長野県軽井沢町のスキーツアーバス事故で、国土交通省は20日、現場付近に設置されている監視カメラの事故当時の映像を公開した。事故現場の約250メートル手前のカメラには、バスが1キロ手前よりも速度を上げ、センターラインを越えて蛇行する様子が映っている。


 公開した映像は2つ。それぞれ事故現場の約1キロ手前と約250メートル手前のカメラが撮影した。ともにバスが走行する様子が10秒程度映っている。

 現場の約1キロ手前は峠付近の片側1車線の直線道路。暗闇の中、ヘッドライトをつけて走行するバスに異変は見られなかった。

 約250メートル手前は下り坂のS字カーブで、バスを後方から捉えた。約1キロ手前よりもバスのスピードが上がっており、センターラインをまたいで蛇行しながら走行。車体後方部のブレーキランプは明るく、点灯しているように見える。

 長野県警や国交省は映像を解析し、事故に至った状況を詳しく調べる。

http://www.nikkei.com/article/DGXMZO96319290Q6A120C1CC0000/


まず最初にこの事故で将来を失ってしまった人たちに心より哀悼の意を捧げます.

さて,私はこの映像を見てバスはかなりのスピードで車体を傾けてセンターラインを越えながらも何とかカーブを曲がって行っていることに注目した.

このことからわかるのは,運転手はこの時点では意識があり意図した通りにハンドルを切ることが出来たことである.そして,仮に異常な精神状態でもなければ,たくさんの乗客を乗せたスキーバスでこんな走りをするはずはないだろう.もう一つは,約1キロ手前の映像ではバスはごく普通に走行していたということである.

これらから考えられることは,バスが何らかの理由で減速できない状態になっていたということである.転落現場手前のガードレールにあった接触跡はもしかしたらガードレールに車体を擦り付けてでも減速しようとしたためかもしれない.そしてバスはバランスを崩して反対側に落ちてしまったのではないだろうか.

この推理が正しいとすると問題はなぜブレーキがかけられなかったのかということになる.そうすると考えられる原因は二つに絞られる.運転手の身体に異常が起きてハンドル操作以外ができなくなったか,車体に異常が起きてブレーキが使えなくなったかのどちらかということだ.

いずれかの原因であれば検死や車体の詳細な検査で事故の発生機序がわかる可能性はある.もっともどちらが原因であったにせよ次々とずさんな管理体制が明るみに出ている会社や下請けの利益をギリギリまで削って追い込むようなことをしていたような会社には弁解の余地はないだろう.

SNSの情報が報道に上がるので就職も決まって楽しいスキーに行くはずの若者たちの夢や希望が一瞬で消えてしまったのがとても身近で哀れに感じられる.二度とこのような事故は起きて欲しくはないが,それは以前にもあったような話.つくづく人の運命なんてわからないものだと思う.



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